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VOL.5 材料費の低減化と作業時間短縮
前号の流れから、今回も塗装についての材料費の低減化と、それに合わせた、作業時間短縮について、書かせていただきます。

この技術情報を読んでいただいている全国の自動車業界関係の方々は、事故車修理の見積もりにおいて使われている、「指数」というものは当然認識して使用をしていると思います。使用している会社の方は、この指数の基本概要をどのように考えているでしょうか?

この指数に対して私は、基本的に特別の思い入れや、偏見は一つもありません。
よく同業者の方から「指数を使うと儲からない」とか「根拠がわからない」というような意見が多数聞かれます。まあ私自身も「おかしいな?」なんて時々思うことがありますが…。

指数のマニュアルに書かれている内容をキチンと読むと、あくまでも一つの物差しであり、絶対的なものではない、と書いています。そして以前は、基表値でのボルトや溶接の取替などの数値であったのが、つい最近では、「時間」であるという表示になりました。

そこでわが社も指数に対する考えと、スタンスを変えました。
どういうことかというと、指数というものをキチンと解釈し、作業者の「作業時間管理」の目安に使うことにしました。
指数を決める前提条件として、作業の経験年数が3年(塗装作業者は5年)という設定になっています。ですからその経験年数を越えている作業者は、基本的には、その示された時間内に「できる」というようにしようと、全社員で同じ認識をしました。

そこからさらに踏み込んで、「プロ」として、クオリティを落とさず、一秒でも早く、作業をするように心がけました。すべての作業をそのようにするというのは、大変な努力と工夫が必要ですが、少しの知恵と、道具や材料の選択、作業の時間や分量でのマニュアル化などで、単純な作業は、かなり簡略化でき、スピードアップのための自社での「武器」になると思います。

具体的な作業としては、ボルトで部品の脱着や交換、小範囲の鈑金やパテ付け、またその研ぎ方、溶接時に歪みが出にくい溶接ワイヤーの導入、塗装時のマスキングの簡略化とそのための副資材料の導入、トップコートクリアーの塗装の簡略化、磨き作業の簡素化など、ここに上げただけでも、あまり技術がいらず、単純な作業が複数に羅列できます。このような作業は、どの工場でも作業していることですよね。

ここでやっと本題の、具体的な実例になりますが、今回はまず、前号に引き続いて導入しやすい、塗装作業の簡略化と、副資材料の省力化、について実例をあげていきます。


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