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Vol.12 整備のメニュー化

 

 皆様こんにちは。「検査員ヒデ」でございます。初秋になり、朝晩めっきり冷え込んでまいりましたがこの時期、作業をする上では、一番効率が良い季節ですね。久しぶりの「現場の知恵」なのですが、8月、9月と自社は忙しく、原稿に手を付けられない状態でした。申し訳ございませんでした。
 8月、9月、皆様の工場では車検、車販はいかがでしたか?当社は、はそれなりに忙しく、車検台数は前年対比100パーセントを超えましたが、車販は前年度対比から落ち込みました。総粗利などを分析したところ、整備粗利は落ち込みが少なかったものの、車販関係は、台数が落ち込み、結果として粗利も低調でした。しかし、今年から新たに取り組みした「鈑金・塗装」の仕事が着実に増え、この貢献のお陰で総粗利は前年度クリアしました。
 さて今号の「現場の知恵」で皆様にお伝えしたいことは、「整備のメニュー化」です。皆様の工場でもされていると思うのですが、当社では最近になってメニュー化をして見ました。
 ここで言うメニュー化とは、やるべき作業を「セット化」し料金を「定価制」にして、お客様にわかりやすく「表示」することです。メニュー化することで下記のようなメリットとデメリットがあります。今までメニュー化をしようと思っていたのですが、デメリットが多いのでは・・・と思いためらってきました。

 

 しかし、当社ではあえてメニュー化に挑戦しました。その一番の理由は、メリットの2つ目の「誰でもがお客様に対応できる」ことです。今まで、お客様からのお電話や来店時にフロントしか対応が出来ない状態でしたが、メニュー化したことによって、事務員や営業マンでも簡単なフロント対応が可能となりました。また、作業指示から納車(引き渡し)までの対応スピードが速くなったと思います。

  今までは
   営業→フロント→作業指示→サービスマン→予防整備箇所→
   フロント→お客様→作業指示→整備・・・
  現在では
   営業→作業指示→予防整備箇所→お客様→整備・・・

となりましたので、フロントの顧客対応の工程がなくなり、サービスマンとお客様との直接対応が可能となりましたので、フロントの時間が空き、他の顧客サービスなどが可能となりました。また、サービスマンとお客様が直接話しますので今後の予防整備率が上がると思っております。
 しかし、メニュー化したことによって利益が減るのがやはり難点ですね。フロントの時間が空くが、その分利益が減るのが課題です。そこで、メニュー化の仕方に工夫を持たせました。エンジンオイルの交換を例にします。考え方としては、

  1. 今までと同じメニューにしない
  2. 誰でもがお客様にアピールしやすくする
  3. お客様のお車の状態を把握して勧める
  4. 交換したことによって走行感などが実感いただける

などです。
 「今まで同じメニューにしない」とは、ただ単にエンジンオイルの交換を3,000円とするのでは無く、エンジンオイルのみの交換の場合、3,000円、オイル交換+オイルエレメントは5,000円、オイル交換+添加剤入りの場合6,000円、オイル交換+オイルエレメント+フラッシング+添加剤の場合9,000円とセットの段階を踏むことです。この段階をメニューにしてA4の大きさなどにまとめ、イラストなどを入れて作ると誰でもが、お客様にアピールしやすく、作業の指示も楽になります。
 また、「現場の知恵 Vol11」で書かせて頂いた「見せる化政策ツール」を使い、サービスマンとお客様立会いで説明を行うこともポイントです。このツールによって、お客様のお車の状態と今後の状態を考えて、メニューをアピールするようにします。
 あと、4番の「交換の実感」とは、例えばただ単にオイル交換した状態とオイル+オイル添加剤を入れた状態とで、お客様が乗って分るような「添加剤」を選ぶと言うことです。フラッシングまでして、高額な料金を頂くわけですので、少々高くても良い添加剤をいれた方が良いと思います。
 これは、現在2ヶ月間行った結果なのですが、走行が多いお客様の事例です。メニューのアピール後、フラッシングまでの作業を行いました。そのお客様が再びオイル交換で来店された時、「前と同じメニューにして・・・」と注文をされたのです。
 お客様曰く、「燃費が上がった。」「パワーが全然違う」と感想を頂きました。これが、交換の実感というものです。この実感があったからこそ、同じメニューを再購入いただいたのです。今まででも添加剤やフラッシング剤などを在庫していたのですが中々売れませんでしたが、この度のメニュー化によってアピールしやすくなった事と、金額が一律になったので計算が楽になり、売り易くなりましたね。
皆様の工場でもメニュー化に取り組まれてはどうでしょうか?
 メニューを考えると難しいのですが、全体的に考えて下さい。この度の結果としては、オイル交換だけを考えると売り上げは上がりました。 それは、オイル交換しかしないお客様がエレメントまで交換して下さった事と添加剤導入にあたって、添加剤を売らなければならない・・・と言う気持ちになった事です。
 今現在、他店と同じ事をしても大手の量販店やディーラーの囲い込みにやられ、仕事がどんどん減っている状況と思います。今後もどんどん減るのではないでしょうか?他店が持っていないメニューを考え、それを実行する事で自社の生き残りをしたいと思っております。

検査員 ヒデ