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Vol.16 整備工場の鈑金工場化

21年11月

 

 皆様、こんにちは。「検査員 ヒデ」でございます。8月、9月、10月と連休続きで仕事量がさっぱり減りましたね。
車検等のタイミングも連休中は大いに見込めず、8,9月とも前年対比割れを起こしてしまいました。

 この度、ご紹介をさせていただこうと思うのは、整備工場から鈑金工場への変更です。皆様の工場でも「もう鈑金工場は併設しているよ。」と答えられるかもしれませんが、当社や多くの整備工場はBPに関して下請けの鈑金工場や塗装工場に出されていると思われます。当社も2年前まではそうでした。

 一昨年より鈑金工場を併設したのですが、今現在2年程度になり、やっと色々な鈑金が出来るようになりました。
 自分なりに構想は5年ほど前より持っていたのですが、社長や工場長などの決裁が降りず今現在にいたります。構想では、5年ほど前から車検に特化せずに新たな商品(自社で出来る事)を自社で考えなければ今後車検は価格競争や他社のニューサービス車検がこの辺の地域も多くなってくるだろうと思ったからです。しかしながら、5年ほど前は、車検台数も比較的に前年対比より多くなってきていましたが、前年対比以上には中々ならず、作業工賃も段々少なくなってきていました。整備ソフトなどで過去のデーターを出して行き、グラフ化などをすれば5年ほどまえから全体的に目減りをしているのが見られました。また、整備工賃を上げるために色々着目をしたのですが、お客様に付加価値の商品を提供しても中々商品をご購入頂けなかったりします。自分でも色々ためし、頑張ったつもりなのですが売れなかったらアピールも段々としづらくなってしまい気力も薄れてきてしまいます。しかし、整備工場には必ず事故や鈑金塗装はつきものです。 今までニューサービス車検でご来店いただいたお客様に「このバンパー修理されたらどうですか?」と質問すると「え、ここで鈑金修理されているんですか?」と返答が多かったのも鈑金工場をしたきっかけです。

 ここで、自分なりにどう鈑金工場をすれば良いのか考えました。自分が思った事は、

  1. 鈑金工場は、整備工場と同じ敷地内で行う事。
  2. 鈑金のみならず、塗装も出来るようにしたい。
  3. お客様にアピール出来る様な体制作り
  4. 併設するに当たり、あまりお金をかけたく無い。
  5. 工場内の人員のみで工場化をしたい。

以上なのですが、最初に鈑金工場をする事にしました。同じ敷地内にしたかったので、今まで車両置き場にしていた所を鈑金工場化にする事を決めました。お金をかけたく無いので、エアー配管や工場の床の下塗り、簡単な引き作業が出来るように自分達で作っていきました。鈑金工場化するのに一番必要なパテやペーパー、チェーンブロックやタワーなど各種を近くの塗料屋さんや工具屋さんに見積りしてもらい、鈑金工場化するのに適している状態を相談しながら配置や配管を取りまとめました。エアー配管などは、近くのホームセンターなどで1/2の配管を購入してきて一つ一つ繋げていきました。(配管屋などでしてもらうと約20〜30万円は浮くと思います)
 また、鈑金工場にするにあたって鈑金に仕方が分らなかったのでパテ、ペーパーなどを購入する塗料販売店さんにご協力を頂きまして1週間程講習をして頂きました。これも、調べると専門の学校などに行くと30万円位かかりますのでご協力いただきました。
 整備工場から鈑金工場をするにあたって悩んだのが人員の確保でした。人員はとりあえず、自分と整備工場の整備士の中から希望を募りました。募った結果鈑金をしたい人員が確保出来ましたので現在2人で作業をしています。
 自社の場合、塗装工場も併設したいと思っておりましたので、鈑金工場を併設した時に塗装工場も一緒に併設しました。塗装工場にするにあたって一番悩んだのが、塗料メーカーの決定と塗料の決定でした。塗料販売店さんから素人が一番塗りやすい塗料で尚且つ塗装を教えてもらう事が条件でした。この条件をクリアしましたので現在の塗料を使っております。塗装経験がパスター程度の人間を教えてもらう訳ですので、当然1週間程度の座学から実地の研修を塗料販売店さんに開いて頂きました。
 現在2年程度営業をしているのですが、仕事量は順調に2人分があります。また、一番良かったのが塗装工場を併設する事によってお客様のアピール度が大きく違ってきました。今まで「このバンパー修理されたらどうですか?」と質問すると「え、ここで鈑金修理されているんですか?」と返答が多かったのが、「じゃーとりあえず、どの値で修理できますか?」と見積りまでこぎつける様になりました。見積りの時点で鈑金見積りスタッフに取り次ぎますので、見積りまですれば鈑金の受注率が以前より大幅に増えてきました。結果現在に至るのですが、お客様にトータル整備工場への移行をアピール出来るようになりましたので車検をさせていただいたお客様が事故をされると当社にご連絡や入庫をして頂く事も最近では多くなってきました。
 また、鈑金塗装工場をする事によって整備工場側も仕事の幅が大きくなって今までしていなかった事が整備工場側でするようになって来ました。これも、2年前から比べると工場側で大きく違っていき、今後の工場内でも飛躍的に伸びる物と考えております。

 色々と書きましたが、現在2年程度でまだまだ鈑金塗装で新参者になります。また、2年程度で今までの下請工場さん以上の仕上がりが出来ないのも事実です。これからもどんどん鈑金塗装をしていき、技術を上げていくのが今後の課題となります。さらに、鈑金工場化するにあたって、株式会社ティオが運営する「Motown 21」の「作業現場の知恵:板金塗装編」も大変参考になりますので一度熟読されてはどうでしょうか?

検査員 ヒデ