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日産、自動運転技術「プロパイロット」を発売、新技術攻勢で国内シェア奪回へ


日産、自動運転技術「プロパイロット」を発売、新技術攻勢で国内シェア奪回へ

日産自動車が今年、日本で安全、環境技術で攻勢をかける。単一車線内での自動運転技術「プロパイロット」を新型「セレナ」に搭載して発売したのに続き、秋には小型車に電気自動車ベースのハイブリッドシステム「eパワー」を搭載して発売する。新技術を相次いで導入し、落ち込んだ市場シェアの回復を狙う。  セレナに搭載した自動運転技術は、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動制御し、ドライバーが設定した車速(約30辧100辧砲農莵埃屬箸亮峇峙離を維持しながら、単一車線内を走行するというものだ。先行車が停止すると自動停止し、4秒以上停止状態が続くと、電動パーキングブレーキによって停止状態を維持する。先行車が発進したら、軽くアクセルを踏むか、レジュームスイッチを押すと追従走行を再開する。渋滞時の低速走行から、高速での走行までの速度域でブレーキ、アクセル、ステアリングを自動制御するシステムはドイツメーカーが実用化しているが、国産車では初。ミニバンへの適用は世界初という。 プロパイロット イメージ図
 8月24日の発売時までの予約受注のうち7割がこの自動運転技術を搭載したグレードで、日産の予想の4割を大幅に上回った。プロパイロットは他の運転支援装備とのパッケージでオプション設定となるが、来年3月までは期間限定で、プロパイロットだけを標準装備した特別グレードを販売する。環境性能面では従来と同じマイルドハイブリッド機構の採用にとどめたが、国内初の自動運転技術の搭載によって、月間8000台の販売を目指し、ミニバン市場でのシェア拡大を狙う。
eエンジン さらに、秋には、エンジンで発電し、モーターで駆動するシリーズハイブリッド機構、eパワーを小型車に搭載して発売する予定だ。走行距離の短さや充電時間の長さというEVの欠点を補うことができる。いわゆるレンジエクステンダー付きEVともいえるもので、ピュアEVのような大きな容量の電池も不要と見られる。コンセントから充電するプラグイン機構は装備しない模様だ。第1弾の搭載車は「ノート」になると見られ、価格設定を含め、どれだけコストパフォーマンスに優れたものになるのか注目される。  日産は16年度までにルノーと日産を合わせたEVの累計販売台数を150万台に引き上げる目標を掲げてきたが、まったく届いていない状況。このため電池事業の採算も厳しく、NECとの折半出資の電池会社、オートモーティブ・エナジー・サプライ(AESC)の売却報道も出ている。
可変圧縮比エンジン他方、世界販売の大半を占めるエンジン車の開発では世界初の可変圧縮比エンジンを開発し、17年にもインフィニティブランド車に搭載すると発表した。EV事業の難しさを背景に、エンジンの改良やハイブリッド技術の活用といった現実的な路線へ徐々に舵を切り始めていると言える。  日産はこのところの国内向け新型車の不在により、乗用8社の中での販売台数順位が従来の“不動の第2位”から5位にまで落ち込んだ。さらに、軽自動車事業を共同で運営する三菱自動車の燃費不正問題が追い打ちをかけ、国内販売は不振を極めている。新型セレナへの自動運転技術搭載、そしてノートへの新ハイブリッド機構の採用という例年にない新技術攻勢で、国内での起死回生を狙う算段だ。