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国交省、情報通信技術の進展に対応した登録制度の見直しに関する検討結果を公表


 国土交通省は「社会情勢の変化、情報通信技術の進展等に対応した登録制度等の見直しに関する検討会」の検討結果をとりまとめ公表した。

 同検討会は、05年6月に第1回を開始し、今年6月まで7回開催してきた。昨年12月に「登録情報の電子的提供」「自動車の登録手続きの合理化・電子化」についてとりまとめており、今回の最終報告では、『ナンバープレートの電子化』と『検査登録手続きの電子化に対応した自動車検査証のあり方』について検討した結果をまとめた。ナンバープレートの電子化については、環境・安全、交通渋滞、犯罪などの諸課題について「情報通信技術を使った自動車に関する各種取り組みを推進するための“基礎的インフラ”となりうる」とし、安全・安心なクルマ社会の実現に大きく寄与するものと位置づけている。

 整備事業者の実務に関係の深い、検査登録手続きの電子化に対応した自動車検査証のあり方では、自動車保有関係手続きのワンストップサービス(OSS)が継続検査に適用されることを踏まえ、車検証の返納廃止や、国の事務所以外での車検証の印刷、車検証の郵送などを積極的に検討し、年内をめどに結論を得るべきとしている。

 OSSは昨年12月に新車新規登録について、一部地域でスタートしたが、08年をめどに対象サービスを中古車の新規登録、移転登録、変更登録、抹消登録、継続検査に拡大される予定となっている。継続検査のOSSは、特にクリアしておかなければならない課題が多い。同検討会においても「(車検証や自動車検査標章といった)物の移動がある限り、インターネットを利用した、オンラインによるOSSの利便性が十分発揮できない」と指摘している。

 同検討会では、OSSを前提にした今後の車検証のあり方について「電子化を進めることの可能性について議論が必要」としている。ただし、車検証は自動車への備え付けが義務付けられているほか、自動車の取り引きでも利用されていることを考慮し「車検証の取り扱いに関する実態を十分考慮し慎重に対応する必要がある」と指摘した。

 また、車検証の交付を書面で行うことにした場合でも、継続検査時の車検証の返納廃止や、国の事務所以外の場所で車検証の印刷をできるようにしたり、郵送できるようにするなど、車検証の交付のしかたについて、ユーザーの利便性を確保するための施策を検討すべきであるとしている。

 先行する新車新規登録でのOSSは、公的な本人確認の手段を住基ICカードに限定しているため、なかなか利用が進んでいない。住基カードの普及率が著しく低いレベルに止まっているなかでのサービス開始だっただけに、こうした状況は、サービス開始前からある程度、予想されていた。大きな投資をしてしまった以上、何とかディーラーの利用件数を増やそうと、国交省や自販連では頭を悩ませているところだ。

 継続検査にOSSを適用する場合にも、新車の新規登録同様、システムの構築や運用に新たなコストがかかる。継続検査のOSSも、このコストに見合うだけの利用がなければ、すべてが無駄な投資に終わってしまう可能性がある。継続検査へのOSSの適用は、モノの移動をどうするのか、といった課題のほかに、地方自治体が足並みをそろえ、軽自動車でも登録車と同様のサービスが本当に行われるのかといった問題がある。

 これらの課題について、関係省庁は事前にしっかり検討し、しかるべき準備をした上で、継続検査へのOSSをスタートさせる必要がある。同検討会でも国や指定整備工場での実務への影響やシステム構築に要する費用、車検証の不正使用防止策などの課題について実務的な検討を行い、年内をめどに結論を出すべきだと指摘している。