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トヨタの今期営業利益、初の2兆円台へ


 トヨタ自動車の業績が急速に拡大している。07年3月期中間連結決算は、営業利益が中間期として初めて1兆円を越え、売上高も中間期として初めて10兆円を超えた。純利益も中間期として過去最高を更新した。同社は通期業績も上方修正し、今期の営業利益は2兆2000億円と、初めて2兆円を超える見通しだ。

 トヨタの上半期業績は、国内販売台数が、需要の低迷により前年同期実績を割り込んだものの、北米、欧州、その他地域で販売を伸ばした。ダイハツ工業や日野自動車を含む連結販売台数は、前年同期比8.1%増の415万台。このうちの307万2000台が海外販売となり、全世界販売の73%を占めた。国内販売台数は107万3000台と前年同期に比べ1.2%の減少となったが、海外販売は同11.8%の増加。国内の低迷を帳消しにするような勢いで、海外での販売が伸びている。

 売上高、売上台数規模の拡大だけでなく利益も増益を確保。当中間期の売上高営業利益率は9.5%と、前年同期に比べ、1.4ポイント上昇した。諸経費の増加を960億円に抑える一方で、営業努力や原価低減努力、為替変動影響で3800億円の増益分を確保した結果、差し引き2840億円の営業増益となった。

 トヨタの好決算は、トヨタ系サプライヤーの業績も押し上げている。デンソー、アイシン精機、豊田自動織機、トヨタ紡織、豊田合成など8社の中間業績は、車体系の関東自動車工業を除き、7社が増収となった。また営業利益は、デンソー、アイシン精機、豊田自動織機、トヨタ紡織、豊田合成の5社が2ケタの増益となった。各社、原材料価格の高騰に見舞われたものの、売上高の大幅な拡大と、合理化の徹底により、増益を確保した。

 デンソーの売上高は1兆7000億円と、前年同期に比べ12.9%の増加となった。国内では、軽自動車向けが伸びたことや、輸出向けの増加により増収に。海外は米国、欧州、中国、アジアで増加した。営業利益は、原価低減努力や為替差益で、同15.5%の増加となった。

 アイシン精機は、売上高が同12.7%増の1兆1200億円と増収となったが、営業利益は、原材料価格の高騰を原価低減努力や経費節減でカバーしきれず、同1.2%の減益になった。

 豊田自動織機は、売上高が前年同期比30.6%増の9100億円、営業利益が同25%増の400億円に。トヨタ紡織は、売上高が同24.1%増の4900億円、営業利益が同56.8%増の186億円となった。それぞれ、トヨタ向けの売上が大きく伸びた。

 上期業績が好調だったことから、トヨタは、通期の業績予想を上方修正。07年3月期の連結販売台数を、年度当初見込みの845万台から847万台へと2万台上乗せし、連結売上高を22兆3000億円から23兆2000億円へと修正した。営業利益は1兆9000億円から2兆2000億円に、当期純利益は1兆3100億円の当初予想を1兆5500億円に引き上げた。

 トヨタの好業績を牽引したのは、海外市場の拡大と徹底した原価低減だが、為替レートが1ドル115円と、前期より5円の円安だったことも利益を押し上げた。営業利益の増益分3800億円のうち、1900億円が為替変動による差益だ。原価低減効果も今中間期は400億円と2〜3年前のピーク時に比べ、かなり縮小してきている。









 トヨタは、業績予想を上方修正する一方で、国内の販売台数見通しを、239万台から236万台に下方修正した。トヨタ単体の販売見通しを175万台に引き下げ、05年度実績の176万9000台を下回る。快走を続けるトヨタだが、来期以降も高水準の利益水準を継続するには、海外市場でのさらなる販売拡大と、一層の原価低減努力が求められそうだ。