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海外頼み続く国内メーカー〜06年各社の実績


 メーカー各社の06年実績がまとまった。海外での需要拡大により、国内生産は輸出向けが伸び、海外生産も拡大した。国内販売だけが取り残されている状況だ。

 メーカー9社が発表した06年の生産・国内販売・輸出実績は、国内生産と輸出が、日産を除く8社で増加した。輸出はトヨタが前年比23.8%増の252万9293台、ホンダが同20.1%増の62万7952台、スズキが同33.2%増の36万9526台となるなど、ほとんどのメーカーが2ケタの増加となった。

 トヨタは、ガソリン価格高騰の影響により小型車シフトが進んだ米国向けの輸出が、前年比43.5%増の126万9491台となり、1986年の103万3000台を上回り過去最高となった。

 同社は、輸出のほか、海外生産、国内シェアで過去最高を記録。国内販売は同1.3%減の169万2253台と、当初計画の178万台に10万台近く及ばなかった。しかし、登録車市場でのシェアは45.5%と2年ぶりに過去最高を更新。軽自動車を含む総市場でのグループシェア(ダイハツ、日野の販売を含む)も41.3%と過去最高になった。国内生産は、前年比10.7%増の419万4187台で、90年の421万2000台に次ぐ過去2番目の水準。

 ホンダは海外生産が前年比7.1%増の230万947台、国内生産が同5.6%増の133万2866台となり、海外生産と世界生産が過去最高だった。国内販売は登録車が不振で、同1.7%減の70万2242台にとどまった。

 日産は9社中、唯一、国内生産、国内販売、輸出、海外生産のいずれも、前年を下回った。日産は前中期経営計画「日産180」での、世界100万台増販計画を達成したことによる影響が続いていると見られるが、12月の実績も、輸出を除く指標が前年同月に比べマイナスとなっている。

 国内販売は、06年が11.5%減の76万6702台と2ケタ減となったが、12月は3%減にマイナス幅が縮小し、改善の方向が見えてきている。しかし、中身は三菱やスズキからOEM供給を受ける軽自動車の拡販によるもの。12月は登録車を3万5379台販売したのに対し、軽は8082台と、軽は販売全体の22.8%に達した。

 同社は1月22日にスズキから「アルト」ベースの新たなOEM車「ピノ」の供給を受け販売を開始した。日産では当面、軽で顧客をつなぎとめる戦略が続きそうだ。

 三菱は、海外生産を除いてすべての指標がプラスだった。国内生産は前年比14.1%増の75万8478台、輸出は同15.2%増の40万6238台、国内販売は同7.9%増の26万3490台だった。海外生産は同20.5%減の55万4598台と4年連続で減少した。北米、欧州は増加したが、アジアが31.2%減となった。

 同社は、新型軽乗用車「i(アイ)」や新型「eKワゴン」、新型「パジェロ」などを投入し、新商品で顧客への需要喚起を図ってきた。ただ、12月は登録車が前年同月比42%減の4794台と大幅な落ち込みに。軽は同3.6%増の1万1624台とプラスを維持しているが、軽・登録含めた全体でも、前年比15.7%減と、かなり厳しい状況となっている。
こうした販売状況や先々の市場見通しを踏まえ、三菱は販売網のさらなる効率化策を1月12日に発表した。内容は、連結対象の直営販売会社29社を5社に、部品販売会社9社を1社に統合するという大幅な再編だ。

 三菱は、03年にギャラン系、カープラザ系の販売チャンネルを統合する販売網再編を実施した。今回の販社広域統合は、このチャンネル統合に続く、国内事業の効率化策であり、縮小傾向が続く国内市場のなかで、三菱が事業を存続していくための対策となる。同社は今回の広域統合により、国内事業の早期黒字化を図るとしている。1月31日には、新型「デリカ」を発売した。新車導入を機に、どれだけ販売を上向かせることができるのか、注目される。

 国内メーカーは国内市場で苦戦が続くが、海外では一部メーカーを除き、好調さが続いている。海外で日系ブランドがこれだけ認められているのは「国内の厳しい消費者に鍛えられたおかげ」(メーカー幹部)ともいわれる。厳しさが増す国内市場で、いかにユーザーに訴える魅力ある新型車を投入していけるかは、これからのグローバル市場での成長と、決して無関係とは言えないだろう。