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日本自動車販売協会連合会、2007年版「国内自動車販売の現状と課題」(上)


 日本自動車販売協会連合会は、2007年版「国内自動車販売の現状と課題」と題した調査報告書をまとめ公表した。調査は07年8月上旬から9月上旬にかけて行ったもので、乗用車販売会社1021社(乗用車店832社、軽四併売店99社、輸入車店90社)が回答した。調査の結果から新車販売台数の減少スピードに比べた店舗再編の遅れが生産性低下につながっていること、既納客とのつながり維持のためのCS(カスタマーサティスファクション)活動の強化が一段と重要になっていることなどが指摘された。
 報告書によると、販売会社数(自販連会員)は06年の1520社から07年は1430社へ6%減少、02年に比べると約2割の減少となった。一方、店舗数は07年で1万6213店と02年に比べ4%の減少にとどまっている。従業員数は27万7000人で、前年比1.9%増と若干の増加に転じた。1店舗当たりの新車販売台数(直販)は215台で、前年の226台に対して5%の低下。新車販売が減る一方、店舗数がさほど減っていないことが、新車販売効率を悪化させている。
〈新車販売の効率化〉
 新車販売の効率化に向けた取り組みの指標として、報告書は店頭販売の取り上げている。従来、訪問販売が中心だった新車販売は、現在では在宅率の低下、訪問販売を敬遠するユーザーが増えたこと、訪問販売の効率低下などの理由で、店頭販売への移行が課題になっている。今回の調査(06年度)では、乗用車店の店頭販売比率は05年度なみの51.9%だったのに対し、軽四併売店では56.8%と大幅に上昇した。輸入車店は最も低く48.1%だが、前回調査に比べると上昇している。
 新車を納車する際の店頭納車は徐々に浸透している。今回調査では、乗用車店が59%、軽四併売店も52.5%に上昇。輸入車も42.6%から44.4%へと上昇した。一方、車検時の引き取り納車比率は51%と、削減幅が小幅にとどまっている。「特に法人顧客での削減が困難」という状況で「ほとんどの企業が社員2人体制で実施しており、大きなコスト増要因になっている」という。
 〈新車販売の実態と課題〉
 06年度の1店舗当たりの新車直販台数は、軽四併売店は前年並み、輸入車店は若干増加したが、乗用車店だけは低下傾向が続いている。新車直販のうち、純新規顧客の比率は、乗用車店が34.2%と最も低く低下傾向が続いている。輸入車店も43.2%と低下傾向だ。一方で、軽四併売店では、前回の38.2%から40.1%へ増加。登録車店よりも軽販売店の方が新規顧客を獲得できており、ユーザーの軽シフトがデータに現われているといえる。
 新車販売の粗利率は、乗用車店、軽四併売店ともに、過去最低水準となった。乗用車店は10.5%、軽四併売店は9.3%、輸入車店は9.2%だった。市場規模縮小による販売台数の減少が、利益面でもマイナスの影響を及ぼしている。
 販売会社にとって、若年人口が減少していくなかで人員確保が課題になる。営業スタッフの採用3年後の定着率は、輸入車店が77.7%、軽四併売店が74%、乗用車店が70.8%で「車種店別の差が依然大きい」としている。「今後、新卒者の減少による採用難が予想され、新車営業スタッフの育成と定着化に一層取り組む必要がある」。業績の良い販売会社では、セールスの着任後3年以内で、平均よりも多く新車を販売しているという調査結果が出ており「会社の仕組みや教育の影響で、早期の戦力化が進んでいる」としている。
 販売の低迷で、自動車業界では新しい売り方の模索が始まっている。最近、目立つのが、残価設定型ローンや個人リース。だが、今回の調査では残価設定型ローンの契約率は乗用車店が3.1%(回答会社数686社)、軽四併売店が3.9%(同88社)にとどまった。これに対し、輸入車店は18.9%(同87社)と2割近くを残価型ローンが占めた。輸入車店は取り組みが早かったことや「残価条件が良いため契約率が高水準」と分析している。個人リースは、乗用車店が1.1%、軽四併売店が1.8%であるのに対し、輸入車店は3.9%の契約率がある。
 非新車収益の拡大、既納客とのつながり強化に効果があるメンテナンスパックは、導入する販売会社の数が82%(回答会社数948社)と、前回調査に比べ16ポイントの大幅な増加になった。乗用車店は82%、軽四併売店が93%、輸入車店が73%となり、特に軽四併売店の導入が進んでいる。新車販売時の契約率は、乗用車店が39.1%、軽四併売店が43.5%といずれも増加した。軽四併売店は前回調査に比べ12ポイントも上昇した。輸入車店は、車種により全数無料付与があり、契約率88.1%と特に高くなっている。