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  マツダ、トヨタの技術供与で2013年にハイブリッド車を発売

 マツダとトヨタ自動車は3月29日、ハイブリッド技術をトヨタがマツダに供与することで合意したと発表した。マツダはトヨタの最新型のハイブリッドシステム「THS」の技術供与を受け、2013年までに日本でハイブリッド車を開発、日本で生産し発売する。国内ではハイブリッド車の売れ行きが急拡大しており、マツダはトヨタから技術供与を受けて早期にハイブリッド車を設定することにした。2009年の国内新車登録台数でもハイブリッド車は登録車全体の14%に上った。日本では燃費性能に優れるハイブリッド車の需要が今後も拡大すると見られ、各社がハイブリッド車の設定を急ぐ。

   



 マツダは環境対応の方針として、まずエンジンの効率向上をベースに、アイドリングストップ、減速エネルギー回生ブレーキ技術、モーター駆動技術(ハイブリッド)と、段階的に電気デバイス技術を導入する「ビルディングブロック戦略」を掲げている。アイドリングストップは「アクセラ」と「ビアンテ」に搭載しており、今後順次採用を拡げることにしている。
 アイドリングストップの次の段階として、バッテリーとモーター/ジェネレータを搭載した減速エネルギー回生ブレーキシステム、そして2010年代初頭にバッテリー容量を増やしハイブリッド車を投入する計画だ。
動力を順次電動化してなかでも欠かせないのが内燃機関の効率向上であるとして、エンジンの燃費向上にまず取り組む。開発中の次世代直噴ガソリンエンジン「マツダ SKY‐G」、次世代クリーンディーゼルエンジン「マツダ SKY−D」は理想の燃焼に近づけていくことで燃費を向上する。ガソリンエンジンは15%の燃費向上と、現行ディーゼルエンジン並みの高い効率を達成する。
 2009年の東京モーターショーでも出品したコンセプトカー「マツダ 清」(きよら)は、SKYエンジンと次世代オートマチックトランスミッション「マツダ SKY−DRIVE」を組み合わせ、アイドリングストップ「i‐Stop」と減速エネルギー回生ブレーキを搭載し、デミオクラスで32km/lという低燃費を実現しようとしている。ハイブリッドシステムの搭載でこれ以上の燃費を目指すことが期待される。
 今回合意したハイブリッド技術供与はマツダが2009年の春頃にトヨタに打診したという。トヨタは従来から「環境技術は独占しない」という基本姿勢がある。日産自動車の北米向けモデル「アルティマ」にもハイブリッドシステムを供給しており、マツダで2社となる。トヨタは1997年の初代プリウスの発売から、ハイブリッド技術の熟成に10年以上かかっている。トヨタ並みのハイブリッドを1から開発するには莫大な費用と時間がかかり、トヨタの技術を活用することは、マツダにとって開発期間を短縮でき得策と言える。モーター、インバーター、電池といった専用部品をトヨタのサプライヤーから調達できるというメリットも大きい。マツダはSKY−GエンジンとTHS兇鯀箸濆腓錣擦織魯ぅ屮螢奪票屬魍発する計画だ。
 ハイブリッド車の売れ行きは地域によって大きく差がある。欧州ではディーゼル車が中心で、プリウスでさえトヨタが計画した通りには売れていない。ホンダの「インサイト」も同様だ。米国ではプリウスは一定の評価を得ているものの、ガソリン価格が落ち着いている現状では、日本ほどの爆発的な売れ行きではない。中国でもプリウスはKD生産で価格が高いこともあるがほとんど売れていない。
 とはいえ、日米欧で強化される燃費規制やCO2(二酸化炭素)排出規制の強化を背景に、自動車メーカー各社は今後、相次いでハイブリッド車を投入していく計画。ホンダは今年度中に「フィット」にハイブリッド車を設定するほか、「シビックハイブリッド」の全面改良も控える。また「フリード」にも11年度には設定する見通しだ。ホンダは日本でのクリーンディーゼル車の投入方針を改めハイブリッド車のラインアップ拡充を急ぐ。
 日産もEV(電気自動車)ばかりに投資しているわけではなく、今秋には「フーガ」に独自開発した1モーター式のハイブリッドシステムを搭載して発売する。今後、大型車や上級車にハイブリッドを設定していく方針だ。
 富士重工業は水平対向のクリーンディーゼルエンジンを持っているものの、国内への投入時期はいまだに検討中。ハイブリッド車の投入を急ぐ方針に切り替えており11年に発売する計画だ。三菱はHVの投入方針は明らかにしておらず、EVの販売拡大と13年のPHV(プラグインハイブリッド車)の投入に力を入れる戦略だ。