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新たな需要開拓へ電動車が続々
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 2010年後半からハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)といった“電動車”が続々登場する。11年以降もトヨタやホンダを始め、メーカー各社がHVやプラグインハイブリッド(PHV)の投入を計画している。モーターや二次電池の低価格化も進み国内の新車市場ではハイブリッド化が一段と進みそうだ。
 10年後半に投入が予定されているHVの目玉はホンダの「フィットハイブリッド」だ。「インサイト」や「CR-Z」に搭載したホンダ独自のハイブリッドシステム「IMA」(インテグレーテッドモーターアシスト)を搭載し、価格もインサイト(189万円)とフィットとの中間の価格が設定される見通しだ。
 ホンダは11年には「シビックハイブリッド」を全面改良するほか、ミニバン系車種にもハイブリッドを設定していく予定。排気量2lクラス以下のモデルにはこのIMAシステムを搭載していく一方、2l以上のクラス向けには2モータータイプのハイブリッドシステムを開発中。
 トヨタは新型「プリウス」が大ヒットし2009年度は国内販売台数152万台のうちの18%に当たる27万7000台を販売した。「クラウンハイブリッド」「SAI」「HS250h」「RX450h」などもラインアップするトヨタだが、プリウス人気がきわだっている。
 そのトヨタは下級クラスにもHV拡げていく。12月にはレクサスの入門クラスのハッチバック車として「CT200h」を発売する。さらに11年にはハイブリッド専用ミニバン、12年には「ヴィッツ」クラスでもHVを発売する。ハイブリッド専用ミニバンではPHVをのぞく普通のHVとしては、二次電池に初めてリチウムイオン電池を採用する予定だ。
トヨタは新型プリウスを全チャンネル併売車種にしており、国内4900店舗でHVのサービス体制が整ったことになる。同社は2020年代の早い時期に全ての車種にHVを設定していく長期ビジョンを示しており、HVでアフターサービスでの顧客の囲い込みが始まる。
 HVを発売するのはトヨタやホンダだけではない。今年秋には日産が「フーガハイブリッド」を発売する。高速域の燃費性能を高めた独自開発の1モーター式ハイブリッドシステムを搭載するもので、上級モデルには同システムを使ってHVのラインアップを拡充していく方針だ。
 日産にとって環境車の主役はHVではない。カルロス・ゴーン社長は社運をかけEVに経営資源を投入する。その第1弾が12月に発売する「リーフ」だ。国内では6000台の予約があり、米国の予約を合計すると2010年度の生産能力を上回ったという。
 ゴーン社長によると、2020年に世界の自動車需要の10%がEVになるという。日本でも注目が高まっているEVは一定程度の台数が売れると見られる。ただ航続距離が短いという弱点がありユーザーの不安を解消するため販売店2200店全てに充電装置を配備する。
 マツダはトヨタの技術を使い、2013年までに同社初となるHVを日本から発売する。最初のモデルは「アクセラ」になると見られ、11年から展開を始める低燃費の新エンジンと組み合わせたHVとなる。モーターやインバーター、コンバーターなどの専用ユニットはアイシングループやデンソー、プライムアースEVエナジー(PEVE、旧パナソニックEVエナジー)といったトヨタ系各社から調達する見通しだ。
 富士重工業も11年にHVを発売することを表明している。三菱自動車はEVのラインアップを拡充する一方、エンジンを発電だけに使うタイプのPHVを13年に発売する。スズキも同タイプのPHVの実験車を「スイフト」をベースに製作し、浜松市内で社会実験を始める。PHVはトヨタが「プリウスプラグインハイブリッド」を2009年12月に日米欧で台数限定で発売した。12年には数万台規模に拡大し、14年には本格的な量販を目指す方針だ。
 国内では経済産業省が「次世代自動車戦略2010」を発表した。2020年にHV、PHV、EV、クリーンディーゼルといった“次世代自動車”の販売台数を全体の20〜50%に高めていく計画が示されており、HVへのシフトが特に進むと見られる。