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第5回:「自分の心を自分で知ための方法(エゴグラム)」 |
■皆さん第4回で学んだ自我状態、覚えていますでしょうか? 人は誰でも異なる性格の5つの私が存在していると考えられ、それを「自我状態」と言います。というお話をしました。 さて、それでは5つの自我状態をおさらいしてみましょう! CPの自我状態は独自の固定された価値観を持っています。 例えば「人に迷惑をかけてはいけない」などの価値観をもった人は目の前でその行為を無視した行動をしている人をみた時にカチン!と来てしまいます。 NPの自我状態はとてもやさしい母親のような愛情をもっています。 「すみません、駅までの道が知りたいのですが」などとおばあさんから話かけられたら「おばあさん、一緒に駅まで行きましょう」と言ってあげるやさしい自我状態です。 自分がこのようにやさしい気持ちになっている時はNPの自我状態が働いているからだと思ってください。 Aの自我状態はとても冷静な自我状態です。 どんな時も感情や状況に左右されずに客観的にその時を分析していきます。 「なぜなんだろう?」「どうしてなんだろ?」といつも考えるのがこの自我状態の特徴です。 FCの自我状態はとても無邪気な自我状態です。言葉の中に感情表現が多く「おいしいねえ〜」「楽しかったね〜」など相手が誰であれ自分の感情をさらけだすので、人から好かれる人が比較的多いです。 ACの自我状態は自分の感情を抑圧してしまう自我状態です。「君、明日の午前中に出す企画書、今日中にたのむよ」なんて上司に言われたら、本当はアフターファイブに友達と食事の約束をしていても「・・・わかりました」なんて返事をしてしまいます。上司の顔色をうかがっている時このACの自我状態が働いているからだと思ってください。 さあ、前回の振り返りをしましたが、みなさん思い出しましたか? ここまでが、第4回で学んだ自我状態のお話ですが、自分はどの自我状態が普段強く働くのか知りたくないですか? エリックバーンは、自分の心を自分で知る方法として(エゴグラム)というグラフを活用しました。 この(エゴグラム)で普段自分はこの5人の自我状態のどれが一番強く働くのかを調べることができます。 エゴグラムの中でもアイユーエゴグラムという分析手法があります。 今日そのお話をしてきますね。 この分析手法の特徴は、 【自分に向かって】働く自我状態と【他人に向かって】働く自我状態と2種類あることです。 ん?なんだか解りませんね。それでは詳しく説明していきましょう 自分に向かって働く自我状態とは(自己志向)といって ・自分に対してどの程度厳しく自分を管理しているか→ICP ・ありのままの自分を愛し、今の自分をどの程度受け入れているのか→INP ・自分の感情に左右されず今の自分をどの程度客観的に分析できているのか→IA ・どの程度柔軟に頭をはたらかせ、様々なアイデアを沸かすことができるのか→IFC ・自分の気持ちを抑圧し、知られたくないなどの内面を隠したい度合いがどの程度あるのか→IAC と、それぞれの自我状態の名前の前にIをつけて表したものが、この自己志向エゴグラムです。 自己志向エゴグラム
次は他人に向かって働く自我状態です。これは(他者志向)といって冒頭のおさらいと第4回で学んだ、他人に対して自分の5人のどの自我状態が普段強く出てしまうのか?を見ることができるグラフです。 ・他人に対してどの程度厳しく他人を管理しようとしているのか→UCP ・ありのままの他人を愛し、どの程度ありのままの他人を受け入れることが出来るのか→UNP ・自分の感情に左右されず、どの程度他人を客観的に分析できているのか→UA ・自分の感情を他人にさらけだし、どの程度無邪気にふるまっていられているか→UFC ・他人の気持ちを考えすぎて人に合わせることで、どの程度自分を抑圧しているか→UAC と、それぞれの自我状態の名前の前にUをつけて表したものが、この他者志向エゴグラムです。 【他者志向エゴグラム】
このエゴグラムはアセスメント形式でいつくかの質問に答えることによって、自己志向、他者志向と2つの折れ線グラフによって表されます。 自分の固定されたコミュニケーションのタイプが他人に対して、他者志向のエゴグラムとなって現れてきますが、なぜ、他人にこのような対応をしてしまうのかは、実は自己志向エゴグラムの形に原因があるからだと言われています。 自分に対してのICPとかIACが高いと相手に対してのUCPが高くなったりします。 これは、自分は独自の価値観があるため、ひたすら忠実にその価値観を守ろうとしますのでICPが高くなり自分の気持ちを無意識に抑圧するためIACが高くなったりします。そうすると、相手にむかってもその価値観をおしつけようとするから、UCPも自然と高くなったりするのです。 でも勘違いしないでください。CPが低ければいいというわけではありません。大事なのはバランスなのです。 では、どうしたらいいのでしょう? ここで大事なのは、INPです。どんな状態の自分も、ありのままの自分も、失敗した自分もそんな自分をまるごと認めてあげる。その量を測るのがINPなのです。私達は神さまではなく、人間なので失敗する時も成功する時もあります。どんな状態の自分も認めてあげることがINPを上げることにつながるといわれています。 いろいろ話をしてきましたが、最終的にどんな人間になりたいのかは、あなた自身が決めることです。このエゴグラムの分析はあくまでも、今のあなたを客観的に見る方法の1つです。 この5つの自我状態の異なる特性は、活発に活動したり、さぽったり、その組み合わせのバランスによって、あなたの考え、行動、周りの人がもつあなたの特徴に大きく影響を与えるものでもあります。 つまり、さぼっている自我状態を意識してカツ!を入れたり、活発すぎる自我状態をおさえることが出来るのは、誰でもないあなた自身なのです。 さあ、あなたのエゴグラムはどのような形でしょうか? |
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