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第26回 レクサスLS600hのアクティブスタビライザ付きサスペンションシステム |
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●アクティブントスタビライザ付きサスペンションシステムの作動概念 |
●主要構成部品とその機能 |
図2に、このシステムの主要構成部品の配置を示します。 @フロント&リアアクティブスタビライザコンピュータ:ステアリングセンサからのステアリング操舵角信号および車輪速センサからの車速信号から旋回時のクルマのロール角を抑えるために必要なスタビライザバー捩れ角度を演算してモーターを駆動します。 Aアクティブスタビライザアクチュエータ:回転角センサ、モーター、モーターショートリレー、減速機構から構成されています(詳細は後述)。 BDC-DCコンバータ:アクティブスタビライザコンピュータからの電力要求信号に応じてHVバッテリの電圧を288Vから46Vに降圧シテアクティブスタビライザコンピュータに供給します。 CHVバッテリ:アクティブスタビライザアクチュエータのモーターを駆動するための電力をDC-DCコンバータへ供給します。 Dステアリングセンサ:コンビネーションスイッチ部に設けられており、ステアリングホイールの操舵量および操舵方向を検出します。センサ部は、検知ギアに内蔵された磁石の回転を検知する2組の磁気抵抗素子を持ち、検知ギアが回転するときの磁気抵抗の変化を検出してステアリングの回転として出力するのです。 E車輪速センサ:4輪に取り付けられた車輪速センサとローターで、車輪の回転速度を検出します。ローターのゴムには磁性粉が充填されており、円周方向にN/S極が均等に配置(各48極)されています。ローターが回転すると次回の変化が生まれ、これをアクティブセンサが検出して車速パルスとして出力します。このアクティブ車輪速センサは、一般的なパッシブセンサに比較して車速0q/h付近からの検出ができ、またローターの回転方向も検出できるのでクルマの前進・後退の判別もできるものです。 Fヨーレートセンサ&リニアGセンサ:これらは一体にして小型化が図られ、センターコンソール下に取り付けられています。Gセンサはクルマに加速度が生じるとゼンサ内のビームがたわみ、その歪みを計測して電気信号に置き換えるものです。クルマの前後方向に対して、それぞれ45度の傾きになるように取り付けられた2個のGセンサの組合せで、水平方向のすべてに対して減速度を感知でき、リニア出力特性とあいまって各種の路面に対してきめ細かな制御ができるようになっています。またヨーレートセンサは、圧電薄膜の歪み量と方向でクルマの鉛直軸方向の回転角速度(ヨーレート、自転速度)を検出するものです。 GVGRS(電動パワーステアリング)コンピュータ:電動パワーステアリング作動角信号をアクティブスタビライザコンピュータへ送信します。 Hサスペンションコントロールコンピュータ:アブソーバーコントロールスイッチで選択された減衰力モード信号をアクティブスタビライザコンピュータへ送信します。 Iスキッドコントロールコンピュータ:車速信号をアクティブスタビライザコンピュータへ送信します。 Jコンビネーションメーター:システム異常時、メーター内のマスターウォーニングインジケータランプを点灯、マルチインフォメーションディスプレイの表示、マルチブザーの吹鳴をもって運転者にシステムの異常を知らせます。 |
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●アクティブスタビライザアクチュエータの構造と作動 |
前後のスタビライザバーの軸上に取り付けられています(図3、図4)。モーター、幻想機構などで構成されており、前後取付け状態が異なるものの構造は同一のものです。図5に、このアクティブスタビライザアクチュエータの構造模式図を示します。 減速機構は、サーキュラギア、フレキシブルギアおよび波動発生器で構成されており、アクティブスタビライザコンピュータからの信号でモーターが回転すると、波動発生器が回転してフレキシブルギアに波動運動を発生させます。これによってサーキュラギアとフレキシブルギアの間に位相差ができて、それぞれのギアに接続された左側スタビライザバーと右側スタビライザバーが捩られ、目標とするロール抑制と安定したクルマの姿勢を保つのです。 |
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