新アイドリングストップシステムは、停車時だけでなく停車直前の減速時からエンジンを停止する「減速時アイドリングストップ」機能を追加してアイドリングストップ領域を拡大して燃料消費を抑えている(図7)。またハンドル操作をしている状態ではアイドリングストップは行なわず、エンジン停止時にハンドルを操作するとエンジンは再始動する。
その作動の概略は、次のとおりです。
1.減速時は、Dレンジで走行中にブレーキを踏んで減速したとき、速度が9㎞/h以下になると自動でエンジンを停止します。
2.停車時は、Dレンジのままブレーキを踏んでいる間はエンジン停止を継続(最大2分間)します。
3.発進時は、ブレーキペダルから足を離すと約0.5秒後に自動でエンジンを再始動し、アクセルONでスムーズに発進します。
なお、このアイドリングストップシステムには、新型スタータモーター(写真3)が採用されています(ダイハツミライースも同様)。赤信号で停車しようと減速し、停車する前に青信号となって再加速するなど、減速時アイドリングストップ中にエンジンの再始動が必要となる場合がありますが、このとき、タイミングによってはエンジン回転が完全に停止していないため、スタータモーターのギアと噛み合わず、通常はエンジンの再始動ができません。新機構のタンデムソレノイドスタータを採用することで、エンジン回転が完全停止前でもスタータモーターのギアを噛み合わせてエンジンを再始動できるようになったため、スムーズな再始動ができるようになりました。
そのほか、小電力燃料ポンプシステムの採用のほか、リアコンビネーション&ハイマウントストップランプをLED(発光ダイオード)化することで消費電力を低減できたため、オルタネータの発電量を抑えてエンジン負荷を低減しています。
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