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金融危機で世界自動車需要が縮小へ |
自動車市場の縮小は周辺業界に影響を及ぼし始めた。三井住友海上グループホールディングス、あいおい損害保険、ニッセイ同和損害保険の3社が経営統合の方向で協議に入ったとNHKが昨年末に報道。三井住友海上グループホールディングスは傘下に損保業界3位の三井住友海上火災保険を持つ。三井住友海上と、業界4位のあいおい損保、同6位のニッセイ同和損保の3社が合併すれば、1位の東京海上ホールディングス、2位損保ジャパンを上回り、第1位に踊り出る。
3社の動きは存亡の危機に立たされる損保各社がそれぞれ、生き残りを賭けた提携の可能性を模索するなかで顕在化したものと見られる。 08年に日本自動車販売協会連合会(自販連)がまとめたディーラービジョンでは、2020年に登録車需要が300万台を割り込むと予想していた。自工会の需要見通しが正しければ、自販連の見通しよりも大幅に早い段階で300万台を割り込むことになる。国内の企業業績や雇用情勢は、米サブプライムローン問題をきっかけに08年10月以降、急速に悪化しており、自動車市場の縮小に輪をかける可能性がある。 一方で、国内には7000万台もの保有があり、買い替えを促進することで需要を喚起できる。政府は来年度の与党税制改正大綱で低炭素車など環境対応車の税金を減免する制度を打ち出した。環境対応車の普及を促進しながら、市場活性化につながると業界の期待も高まっている。だがこれも来年度予算がきちんと成立しなければ実現しない。『天下の愚策』と言われる定額給付金の問題に終始する国会だが、景気対策を盛り込んだ来年度国家予算だけは滞りなく成立させてもらう必要がある。 |
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