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   【人を活かす人事・労務】

Vol.14
『休日の振替と代休』

 

 

 
【休日とは】
 

  休日とは、就業規則等で労働義務のない日として、あらかじめ定められた日です。休日には、法定休日と法定外休日の二つがあります。
この休日にやむを得ず仕事の都合で出勤してもらう場合があります。そのときに、「振替休日」や「代休」を与えることで対応している企業が多いのですが、法律的に異なる「振替休日」と「代休」を区別されないで与えていることが多々見受けられます。
 そこで、今回は、休日の振替と代休をテーマとしました。

≪法定休日の概要≫
 法定休日とは労働基準法(労基法35条)に定められた休日のことで、毎週少なくとも1日、または4週間に4日以上与えなければならない休日です。法定休日は仕事をする必要のない日として必ず与えなければなりません。またその法定休日に働かせる場合は、別途休日労働の賃金を支払う必要があります。

≪法定外休日の概要≫
 法定外休日というのは、法定休日以外の日を休日とした日です。法定外休日は通常は就業規則などに明記しますが、別段決めなくても労働基準法に違反することはありません。

   
【振替休日と代休】
1 法定休日の原則
 

 概要の通り労働基準法では、使用者は、労働者に毎週少なくとも1回の休日を与えなければならないことを原則としています。また、変形休日制として4週間に4日以上の休日を与えれば週休制の原則によらなくてもよいと認められております。休日とする曜日の定めはありませんが、あらかじめ特定の曜日を休日として定めておくことが望ましいことは言うまでもありません。
 使用者は、この法定休日に労働者を労働させた場合には、通常の労働日の賃金の3割5分以上の率で計算した額の割増賃金を支払う義務があります。
 なお、週休2日制を採用している企業では、2日の休日のうちどちらか一方の休日が法定休日となり、法定休日以外の日に労働させても休日労働とはなりません。ただし、その週の法定労働時間(40時間)を超えた分については、時間外労働としての割増賃金(2割5分)が必要となります。

 
2 休日の振替とは
 

休日の振替とは、休日と定めていた日をあらかじめ他の労働日と振り替えることを言います。この振替を行うことにより、労働した休日が労働日扱いとなる、すなわち、休日と労働日を交換することなので、休日に労働させたことにはなりません。したがって、休日労働に対する割増賃金の支払いが不要となります。

   
3 代休とは
   代休とは、あらかじめ休日の振替をすることなく休日に労働させ、後で休日を与えることを言います。これは、振替休日のように労働した休日が労働日扱いとなるものではなく、休日に労働させたことになりますので、割増賃金の支払いが必要となります。また、この休日労働が法定休日労働に該当する場合には、三六協定等が必要になります。
このように、振替休日が事前に休日を特定することが必要であるのに対して、代休は、あらかじめ休日とする日を特定する必要はありませんが、事後に休日を代わりに与えるというのが手続上の相違点です。なお、代休は、必ずしも与えなければならないという義務はありません。
4 振替休日の要件とは
  休日の振替を行う要件とは、次のとおりです。
1. 就業規則に休日の振替を行う旨を規定すること
2. あらかじめ振替休日を特定すること
3. 毎週1日(または4週4日)以上の休日を確保すること
4. 振替は前日までに通知すること
なお、週をまたがって振替休日を与えた場合に、その週の法定労働時間(週40時間)を超えて労働させた時間については、時間外労働として割増賃金の支払いが必要となることがあります。したがって、振り替えるべき日は、可能であれば同一週内の日にしておくことが望ましいとされています。 また、休日の振替を行い、振替休日とされた日は休日となりますので、この振り替えた休日に休みが取れない場合は、休日出勤扱いとなりますので割増賃金の支払いが必要となります。
かのう社会保険労務士事務所 所長
社会保険労務士 狩野 一雄