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Vol.1:品揃えと価格で特徴を持とう


ご承知の通り平成15年の合計出生率は1.29人となり前年の1.32人から更に低下してきている。まさに少子高齢化が確実に進展していることを表している。こうした出生率の低下による人口減少化がもたらす影響は様々とりざたされている。自動車においては「保有台数の減少」が現実のものとなり、そのことからカーアフターマーケット全体が縮小化して、顧客争奪戦が熾烈を極めることが懸念されているところだ。
こうしたことに新車ディーラーは、三位一体による利益の確保を図るべく着々と体制の構築を進めている。三位一体とは、新車、中古車、整備サービスのことだが、中でも中古車と整備サービスの強化は命題中の命題となっている。これは利益の源泉を「新車」中心にしていたものを、「中古車」及び「整備サービス」も加えてトータルに利益を確保する狙いである。それはまさしく「顧客の囲い込み」に他ならない。最近では、トヨタの新車ディーラーで株式の取り扱いを始めている。これは、事業多角化の一環ではあるが、むしろ「高額所得者」を、株式を通じて囲い込む狙いと見たほうが正しいのではないだろうか。

さてそこで中古車販売専業者はどのような生き方をしていくべきか?これという確信はないが、唯一いえることは「従来の経営手法や販売手法」を続けていくことは、ジリ貧を意味するということだと考える。その意味では「特徴」を発揮することが解決策のヒントになるのではないだろうか。

特徴とは、「品揃え」と「価格」にある。従来のように「人気車種」を何となく置いておくとか、「安そうな車種」を何となく置いておくような展示場は、大規模展示場には敵わない。何となく安くて何となく人気があるクルマをコジンマリと陳列していようであれば、小さなスーパーが大規模スーパーに駆逐されたように同じ運命になるのではないだろうか。

お客様に選ばれる中古車店になるためには、在庫量の多さよりも「スペシャル」なお店として特定の車種に絞った商売をする必要があると考える。30台前後しか展示できなくても「ワゴンR」が20台とか「セルシオ」が30台展示されていれば、大型店に対抗できる「魅力」がある展示場になれる。

車種に的を絞ったら次は「価格政策」である。これからの中古車販売は、「いくらで売る」ではなく「いくらなら売れる」という、お客の視点に立ったオペレーションが必要と思う。より多くの集客と販売ボリュームを可能にするのは、車種構成に加えて価格的な「魅力」付けが必要である。ここで言う魅力とは、店頭表示価格をむやみやたらと「安くせよ」ということではない。が、安さは価格的訴求力があるのも事実である。そこで、必要なのは価格が安くても利益が出る「ローコストオペレーション」で拠点運営ができる組織つくりである。

例えば、オークション仕入れから「買取&下取り」による仕入れを増やす努力とか、長在車の削減、あるいは借金体質を改善するなどでローコストでも他社と変わらない運営、もっと言えばそれ以上の運営ができる組織が必要なのだ。長在車は「百害あって一利なし」の最たるもので、場所は使う、金利はかさむ、商品価値は下がる、店格を下げるなどひとつもいいことはない。

長在車の削減は、「思い切り」が肝心だ。まず、自社の在庫基準を決めることで、在庫期間を思い切ることだ。1ヶ月たっても売れないのは売れない車として入れ替えをする思い切りだ。平均在庫日数は、厳し目にみて30日というところだ。ここの拠点では、45日に設定している。次に、展示するか転売するかを思い切ること。買取や下取りで魅力的なクルマが手に入っても、自社の商品構成や価格帯などにマッチしないものは、転売を思い切ることが必要だ。

いづれにしても、拠点の営業方針を明確にして、その路線を踏み外さないように徹底した運営をすることで中古車販売店としての「特徴」を作っていくことで、多くのファンを作っていこことだと思う。



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