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VOL.16  測定の重要性

2. フレーム修正機での測定と考え方
簡易測定後の作業が、フレーム修正機での測定になります。
皆さんご存知のように、修正機は、色々な種類があり、ベンチ式や床式、最新型はほとんどが、ジグ式修正機になっているように思われます。

わが社では、10年前まで、ベンチ式のカロライナーを使用していましたが、技術的な限界を感じ、専用のジグコンバージョンキットに入れ替えをしました。
技術的な限界とは、単純に事故車が正確に直らなくなってきてしまった。ということです。どういうことかというと、これまでは、車両のロッカーパネルの耳に、クランプを使って4点固定し、引き作業や押し作業を行ってきましたが、ロッカーパネルの固定では、完璧な固定ができず、車両が動いてしまって、二次損傷を起こしてしまうということです。

ですからわが社では、ロッカーパネルの固定は、あくまでも補助として考え、ダメージ計測までその状態で行い、その後に、事故波及が及んでいないところを、正確に割り出し、足回りの取り付けや、車両の重要な硬い部分をクランプしてから、作業を行なうという工程に変更をしました。

皆さんもお分かりのように、時間は、大変かかるようになってしまいましたが、確実な作業が行なえるようになりました。
自研センターの内板骨格指数では、4点以上の固定としか、記していません。ましてや何十年も前の、ドーザー(年配の職人さんはわかりますよね)による、工場概要での、対応単価しか設定していませんので、逆に協定時の交渉で、最大3.5時間以上の価格を交渉によっては、請求できると思われます。

私個人の考えでは、ジグとは日本語で治具となり、治める道具だと、思います。ですから、単体での付加を極力なくし、小さな力で、多くの箇所を固定する。という考えが最善に思われます。わが社では、最多で10箇所での固定を行ないます。

そして、フレーム修正機での測定は、三次元での測定が基本です。
車両を人間の背骨のように、真ん中から2等分し、全長、幅、高さ、と3つのポイントで測定します。この背骨というスラストラインの測定が、非常に重要です。このポイントのうち、1つでも狂っていると、必ずほかの2点も狂っているはずですし、ましてや外板パネルは、確実に正常につかないと思います。
ですから、高価な修正機をお持ちの方は、作業前の測定、作業中の測定、作業完了時の測定、以上3回を行うことが、最善だと思います。


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