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第12回 ISO9001(その8) - 「大切なパートナー」
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今回も、ISO9001規格の「第7章:製品実現」の中の一つで規定されている「購買」についてお届けします。
皆さんの会社では、資材・部品などの物品や商品を供給してくれる「仕入先」が存在するでしょう。また多くの会社では、役務(サービス)を提供してくれる「外注先」とも取引されていることと思います。このような「仕入先」や「外注先」を総じて、ISO9001では「供給者」と呼んでいます。
「後工程はお客様」と言う言葉を耳にされた方はおられますか。これは、社内でも自分の仕事を受け取ってくれる相手を、お客様と同様に大切にするという気持ちを表したものです。しかし、トヨタ生産方式を実践していた人達の中では、「前工程は神様」という言葉も使っていました。前工程には仕入先や外注先などの供給者も含まれますが、この人達は自分達の作れない製品、あるいは自分達のできないサービスを提供してくれるからです。
同じように、ISO9001でも「供給者との互恵関係」を基本原則としており、パートナーとして良好な関係を築き、お互いの事業の発展をめざすことを目的にしています。
日本では、顧客としてお金を支払う側の立場が強くて偉いという風潮があるように思えます。しかし取引上の優位性を利用する関係は、いずれ破綻の可能性を含んでおり、発注側のリスクになります。公正な取引には、売りと買いの立場は、50:50(フィフティ・フィフテイ)という基本姿勢が必要です。 |
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