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第2回:「無意識に受け止める無言のメッセージ(ストローク)」


■皆さん、ストロークって聞いたことありますか?
人は自分でも意識していないのだけれど、普段接している相手から様々な
無言のメッセージを
受け止めながら生きていると言われています。

ん?これってどういうことでしょう?何だかわかりませんね。

では、今回はその「ストローク」についてお話していきますね。

突然ですが、言葉を身につける前の赤ん坊はどうやって周りの物事を認識しているんだろう?こんな事考えたことある人ってどれくらいいますか?

実は赤ん坊は、自分に接してくる相手の「しぐさ、声のトーン、表情」を見て、その人は自分をどう思っているのか?を 無言のメッセージとして勝手に受け取り感じ取っているといわれています。

もちろん、赤ん坊はまだ言葉を認識できていませんが、例えばもし「母親が自分を温かく抱きしめ、自分の体の曲線に添わせてやれば」→(あなたを受け入れ、愛しているわ)と無言のメッセージとして受取るといわれています。しかし、もし、「母親が緊張し顔をしかめ、赤ん坊を体から離してぎこちなく抱いた」としようすると、→(あなたを拒絶する、身近によってほしくない)たとえ母親がそのようなことを考えていなかったとしても、赤ん坊はそのような無言のメッセージを勝手に受取ってしまうといわれています。

勝手に・・・う〜ん・・・何故なんでしょうね?


■実はストロークには種類があります。
複数ある種類の中で今日はその中でも代表的な2つを取り上げて説明していきますね。

まず@否定的なストロークです。
「せっかく話し掛けたのに無視された、自分が話をしている時に相手がこっちを見てくれない」相手からこんなふうにされると→(あなたは自分にとって重要な存在ではない)この人は自分にそう思っているんだ。という無言のメッセージを勝手に受け取ってしまいます。同じように、「自分が話しをしているのに、相手の返事の声のトーンがつまらなさそうに聞こえる、それよりもさー、といって話のこしを折られて話をとられてしまった」→(私にとってあなたの話は重要ではないと感じているんだ)という無言のメッセージを勝手に受け取ってしまいます。
又、「親が読んでいる新聞から目を離さないまま、自分にテレビがうるさい、消せとののしられた」→(あなたに私の側にいてもらいたくない、どっかにいってしまえ)親は自分の事をこんなふうに思っているんだ。という無言のメッセージを勝手に受け取ってしまいます。

もちろん相手の言動をいつもこれらのように否定的にとらえるわけではありませんが、
これらの事が特定の相手と頻繁にくりかえし経験されることで、その後その相手となんかしらのコミュニケーションの障害が起きると言われています。

では次にA肯定的なストロークです。
「おだやかでやさしい視線で話を聴いてくれた」
「落ち込んでいる時そっと肩にふれてくれた」
「結果は悪くても、行なった行動や行為をほめてくれた」
「自分が話しをしている時、真剣な顔で私のほうを見て話を聴いてくれた」
相手がこれらのような言動をしてくれた時、→(自分はこの世に存在してもいい人間なんだ、存在を認めてもらっている、自分には悪いところもあるだろうけど、でも今のままこのまま進んでOKなんだ)という無言のメッセージを受け取ると言われています。

これらのような肯定的ストロークを周りから与えられている環境に恵まれていれば、自分はたしかに完璧ではないけれど、自分を受け入れ認めてくれている人がいることで、自分に自信がつき、自立心が芽生えやすいといわれています。第1回で話した事覚えていますか?あれは、このストロークが関係していたんです。

ですが・・・人はいつも肯定的なストロークだけがもらえるわけではありません。
肯定的なストロークをもらいたいのだけれど、否定的なストロークしかもらえない場合もたくさんありますよね。そのような環境にいる人はどうなってしまうのでしょう?


■最後にストロークの法則のお話をしますね。
実は、人は肯定的なストロークがもらえないと、否定的なストロークをもらおうと「無意識に動く法則」があるんです。ええ?びっくりですよね・・

これ・・・どういうことかというと、
たとえば、わざと相手を怒らせる行為をすることによって、自分がたとえ嫌われても
たとえ怒られて罵声をあびせられても・・相手を刺激すれば自分の方に注目させることが出来ます。そうすることによって相手はやっと・・・あなたに振り向いてくれました。

人間は、自分をまったく無視されるくらいなら、否定的なストロークでもいいからほしいと思ってしまうものなんです。

皆さん、この話を聞いて身に覚えはないですか?
反抗期の自分はこうだったかもしれない・・・
好きな人を振り向かせたくてわざと怒らせたような・・
親の気をひかせたくて悪さしてたなぁ・・・
うちの子は何故あんなにも反抗ばっかりするんだろう・・

いろんな事ありますよね・・・

ストロークの法則、なんとなく理解できましたでしょうか?

人間とは相手の「しぐさ、声のトーン、表情」を注意深く見ることによって、自分の存在は相手に受け入れられているのか?受け入れられていないのか?を無言のメッセージを勝手に受とり、確認しながら生きている動物なんです。無意識に受け取っているものなので、自分でも意識していないのが普通なんですが、言われてみれば・・・って思う部分は皆さんもたくさんあるでしょう。


■ストロークの知識を理解する目的とは・・・
・顧客や社内あるいはプライベートで、他人との話し方を充実させるために信頼関係を構築するヒントにする
・自分が無意識にしている否定的ストロークを認識する
・肯定的ストロークを意識する

さあ皆さん、
あなたが大事に思っている人を思い浮かべてください。
あなたが信頼関係を構築したい人を思い浮かべてください。
夫婦なんだから・・親子なんだから・・付き合いの長い関係なんだから・・といって否定的なストロークを与えていませんか?

この話を読む前、誰と話しをしましたか?
その時相手は自分からどんな無言のメッセージを受け取ったか考えてみてください。
あの時・・・あの人は自分からどんな無言のメッセージを受けとったんだろう・・・

「無意識に受け止める無言のメッセージ(ストローク)」
皆さんはどう思われましたか?


天野 誠子(あまの せいこ)
(有)バランスソリューション代表
自分自身が心理学を学べる教室の運営
ビジネス心理学を活用した研修事業
http://www.balance-solution.co.jp/