早いもので、私がこのコーナーを担当して早や一年が過ぎました。
始めは、何回まで続けられるか大変心配でしたが、なんとか担当してきました。これからも、少しでもご覧いただいた方々の、よりよい知識や情報になるよう、微力ではありますが、がんばっていきます。
さて今回は、鈑金作業と塗装作業の、作業担当の線引きと、クロスオーバーする部分について、書かせていただきます。
現状の鈑金、塗装業界は、おそらく社内や社外にかかわらず、大多数が作業員の分業制を行なっています。徒弟制度のあった業界ですから、ごく当然なことで、双方の技術を、覚える時間が、かかりすぎるということも考えられます。
ですから、その作業の流れによる、メリットとデメリットの両方が、特に最近の修理事情により、顕著にでてきていると思われます。そのメリットとデメリットを、下記にピックアップしてみました。
■メリット
専従作業員を置くことにより、プロが専門的に作業し、時間短縮やクオリティを突き詰められやすい。
■デメリット
作業ごとの線引きが、明確化しすぎてしまい、責任の押し付け合いが起きてしまう。
上記の理由により、流れが1つでも狂うと、クオリティや時間の無駄が出てしまう。
この程度な事柄しか、私には思いつきませんが、社内事情においては、大変重要な部分になると思います。
しかしながら、工賃などの算出上においても、指数では、鈑金後の鈑金パテ1度塗り研磨までが鈑金作業で、その後は下地作業も含めて塗装作業に、線引きしています。
工賃の算出では、致しかたないものだと思いますが、実際の作業では、いかがなものかと、私には思えてなりません。わが社では、なるべく鈑金作業と塗装作業の線引きをなくし、作業員全員が一つのチームになり、得て不得手をなくし、時間短縮を図れるように、努力をしています。
そうすることにより、個人の負担をなるべく平均化し、台あたりの利益率の向上に、それなりに成功を収めています。
そこで、各社により、社内事情はいろいろあるでしょうが、わが社での考え方を書かせていただきます。
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