□第1回講座
売れない時代の集客力
強化策
□第2回講座
品揃えはお客様に聞け
□第3回講座
なぜ売れないのか
□第4回講座
回転率こそ中古車
経営の命
□第5回講座
単品管理こそ長在車
対策の秘訣
□第6回講座
女性客をつかまえろ(1)
□第7回講座
女性客をつかまえろ(2)
□第8回講座
農耕型中販店へ
発想転換しよう
□第9回講座
買取りで仕入れ力を
高める(1)
□第10回講座
買取りで仕入れ力を
高める(2)
□第11回講座
求められる「売り込む」
から「買ってください」へ
の発想転換
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ジョナサン、バーミヤン、ガスト、マルゲリータ、夢庵、藍屋…。これら外食企業に共通するものは何か。そう、すべてスカイラーク・グループに所属する外食チェーンである。
和洋中華の業態別だけではなく、さらに価格帯別に細分化され、消費者のきめ細かなニーズに対応するため、これほどのチェーン店が構成された。
規模は小さいのに、ひと昔前にあったデパートのお好み食堂の経営をやっているのが中販店ではないだろうか。
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専門からスペシャル店へ |
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展示台数100台程以下ならば専門店化は時流だろう。経営者の方はそうした認識をもたれているのは結構なことだが、「RVに特化している」とか「軽を専門化している」というお店を拝見すると、たんに車種を揃えているにすぎないといところが意外と多い。
お客様は購入したい車種と価格帯を見当つけながら来店される。ドンぴしゃりのクルマがなかったらどうするか。一般的に、予算より高め(安め)だがグレードが良い(低い)もの、あるいは狙い目ではないがほぼ同じグレードの他銘柄のクルマを選ぶはずだ。専門化とはこうした範疇からユーザーの選択と比較の対象となるクルマを品揃えしていることが鉄則だ。
だから展示台数が50台程度でのお店が、価格は20万円台から上は100万円台の新古車まで揃えているのは、本当の意味での専門店とは言いがたい。男性用のビジネス・シューズ店がマレリーやリーガルのなかに国産のデスカントシューズをおいているようなものだ。
とくに軽自動車についていえば、新車販売の3分の1を占めており、しかも業販主体の分野だから軽主体の中販店がどんどん増えてきている。
したがって、たんに軽を並べているだけではユーザーが見向きもされない。どんな軽を売りたいのか、それが他社とどこが違うのか。これから求められるのは特定の車について独自の仕入れも販売ノウハウをもつスペシャリスト店である。
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軽も含めた小型車、いわゆるコンパクトカーの対象客層は、女性ユーザーが主体になってきている。とくに軽自動車を主に運転する客層の60%以上が女性を占めてきている(次図参照)。したがって女性客をどう取り込むかが中販店の生き残りの上で大きな課題になってきた。 |
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女性に好ましい印象を与える店舗とはどういうものか、女性のことを男性が、とくに50歳過ぎの経営者が考えても何のプラスにならない。女性のことは女性に聞くのが一番だ。そこで、親しい取引関係にある女性客にインタビュー調査をしてみた。以下はその要点である。ご自分の店舗と比較していただきたい
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?原色の店舗カラーは安売りのイメージ
多くの中販店では黄色と赤色の看板が目につく。原色の色使いは見る人の感情を高める効果があるので一般的に安売り店に使われることが多い。女性にとって一種の「あぶない」印象を与え、入るのに抵抗感を与えやすい。
?入口の案内ははっきりさせる
・展示場入口の両サイドに商品車が並んでいるので入り口がどこか分かりにくいことがある。「IN」の看板があっても大きくしないと見落としてしまう。入口から駐車場までの誘導看板が分かりにくいと初めて来店された人は戸惑うことになる。
・駐車スペースは車庫入りがしやすいようにやや広めにとりたい。また、駐車場にスモークガラスなどの「あぶない」クルマを停めない配慮も必要だ
?展示場の装飾過多を避ける
・看板やパラペットに色の統一性をもたせる。展示場の色合いは落ち着いているほうがより商品車を目立たせる。
・ノボリ自体はお店に活気を感じさせる効果があるが、あくまで商品車の引き立て役である。装飾品が目立ちすぎるのは良くない。また、ノボリが不揃いになびく感じが気になる。
あまりなびかない半円型のものに変えたらどうだろうか。
?万国旗はダサい感じがする。基本的に無いほうがいい。どうしても飾り付けで必要であれば、せめて看板の色(原色はダメ)で統一したほうが良い。
?舞台裏を絶対に見せるな
ガレージにツナギなどの洗濯物が干してあるお店があるが、非常にイメージが悪い。しかも開けてある。高額の商品を購入する夢を壊すことになる。
(以下、次号に続く) |
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