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  ● 経営管理講座 : 新・中販店経営講座
慢性的な良質の玉不足、新車ディーラーの加速度的な中古車ビジネスの拡大、消費税の税率アップの不安など中古車専業店の経営は厳しさを増すばかりです。そうした中で、勝ち組になるための新しい経営の「視点」や「仕組み作り」をご提案いたします。

 □第1回講座
  売れない時代の集客力
   強化策


 □第2回講座
  品揃えはお客様に聞け

 □第3回講座
  なぜ売れないのか

 □第4回講座
   回転率こそ中古車
   経営の命


 □第5回講座
   単品管理こそ長在車
   対策の秘訣


 □第6回講座
   女性客をつかまえろ(1)

 □第7回講座
   女性客をつかまえろ(2)

 □第8回講座
   農耕型中販店へ
   発想転換しよう


 □第9回講座
   買取りで仕入れ力を
   高める(1)

 □第10回講座
   買取りで仕入れ力を
   高める(2)

 □第11回講座
  求められる「売り込む」
  から「買ってください」へ
  の発想転換



 
  

 前回に引き続いて女性客対策について述べたい。       



?カラフルなクルマでデモ効果高める
 一般に売れ筋である白、黒、グレーのクルマを中心に展示しているため、展示場全体が華やかさに欠けるきらいがある。そこで、あえてパステル調の明るい色合いの車を正面に並べる。全体のなかに暗い色があっても、正面にパステルカラーの車が一列並んでいれば華やかで人目を引く。同時に、多くのバリエーションがあるような印象を与えることができる。

?狭い敷地でも通路を確保する
 スーパーでもそうだが、通路はお客様の動線を長くさせ、奥まで誘導させるためにある。
通路をケチって一台も多く展示車を置こうとするから、逆に車が死んでしまう。お客様はゆっくり車内まで見たいと思うが、隣の車が心配でドアも開けられないし、スタッフがどこにいるかも分からない。展示場のレイアウトはまず場内通路を確保することが先決である。

?分かりやすい言葉でPOPを作る
 POPに「CAT」「ABS」「遮光ガラス」などなど専門用語が並んでいる。アルミホイールすら知らない女性客が多いのだから、女性の立場に立ってPOPを作成する。たとえば「UVカットガラス」とか「花粉除去エアコン」という具合に。



?落ち着かない雰囲気の店内の原因は?
 室内の色合いや内装の統一感がないため、ごちゃごちゃとして落ち着かない。表彰状は信頼のイメージがあるから良いとして、飾る場合は室内全体を暖色系に統一してそのコントラストのようなものとして一箇所にまとめる。社内通達やメモも同様である。

?灰皿や椅子、テーブルなど個々の備品を見るとセンスは悪くないが、全体の統一性がないと事務所は落ち着かない感じとなる。できれば淡い色を基調に統一感を持たせるようにしたい。

?成約カードはダサい
 ガラス一面に貼り出された成約カードは見栄えが良くない。お客さまに対するPR だろうが、ほとんどの人にとって意味がよく分からない。成約カードにせよ、ポスターにせよ、ガラス面に貼るのは極力やめるべきだ。室内を明るくするためのガラスが死んでしまう。PRのための成約カードを貼る必要があるならば、たとえばコルクボードを設置し「ご購入ありがとうございました!」のタイトルをつけて、その中にカードをもっと小さめにして貼り付けたほうがセンスもよく分かりやすい。

?細かいところにこそ神経を使う
 アメ玉のサービスは好評だが、入れ物のフタがさびていたらマイナスのイメージになる。
飲み物サービスについてもひと工夫あったほうが良い。日本茶やコーヒーだけではなく、4種類くらいの銘柄のある飲み物、たとえば○○産のお茶、スターバックスのコーヒー、フレーバーティなどを選べると非常に良いだろう。この場合、コースターがダサかったり、カップが安っぽかったら有難みが半減してしまう。

?トイレ利用のしやすさ
 スタッフに尋ねなければトイレの場所が分からない、ではあまりにも不親切だ。スタッフルームを横切るような場所にあるのは気が引けて行きづらい。



?女性はツナギに関してはさほどの抵抗感はなさそうだ。ただし、ツナギはあくまで女性がつける「エプロン」のようなものでメインに着てほしくない。とくに商談時に営業マンがつなぎを着て対応するのに抵抗感が強い。基本的にはスーツなどのフォーマルが安心する。
女性向けのお店にするならば、スーツは堅苦しい。お店の雰囲気にあったポロシャツなどのユニフォームを着てほしい。

?ネームプレートはぜひ着用してほしい。名前が覚えやすく安心感もある。ニックネームや一口紹介などが書いてあったらおもしろいかも。


女性のことは女性に聞く
 以上、女性から見た「お店の改善」のポイントについて述べた。これらは、男性の経営者が考えた「女性の来る店」と違っているはずだ。むしろ積極的に女性のオピニオンリーダーを育てることを女性対策の柱にする必要がある。
 ある神奈川県の中販店では、親しい女性客5人ほどを集めて年に数回、座談会を開催している。お店に対する注文、マイカーのメンテナンスのやり方などいろいろだが、これらの内容をお客様の写真入りで自社のホームページに掲載している。ホームページに載っているから友人からも声をかけられる。とすると、結果として同社のPRを積極的にするようになるとのことだ。
 いずれにしても、女性客にもっと来店してほしかったら、女性にその店作りを聞くべきだ。面談でもいいし、アンケート調査でよいだろう。要は、これからの中販店の概念は、展示場ではなく、ショップとしてどう魅力を高めて機能させていくかにかかっているからだ。

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